1開業地の選定
開業場所のポイントとしては、先生の診療科目や診療スタイルに応じた患者の年齢層や特徴をイメージします。
- 人が多く活気があり、将来性のある地域(ショッピングモールの近く)
- 現在の勤務先の近く、または出身地など知り合いや親戚の多い地域
- 競合となる医院が少ない地域
- 土地の広さや、用途などが適している地域
※ご希望により開業地のご紹介、ならびに、業者のご紹介もさせていただきます。
注意事項
1.院外薬局の場合
院外薬局で開業される場合には、開業地を選定する際にその土地の近隣に調剤薬局が建設可能な土地あるか確認する必要があります。
2.建設可能な地域の場合
土地を購入する場合には、現状の用途地域を確認する必要があります。
※市街化調整区域でも医院建設は可能ですが農地転用に時間(約1年)がかかります。
2診療圏診断
診療圏診断とは、周囲の人口統計や厚生労働省の受療率データを基に、一日あたりの来院患者予測を調査します。
候補地の立地条件
一般的に候補地の立地条件として適しているのは、人口が将来増加傾向にある地域、または自分の出身地ならびに 現在の勤務地域周辺を検討することです。
競合医院の情報
半径2kmの競合医院の数とその医院の患者の入り具合を現地調査します。
地域情報の分析
学校・スーパー・公民館等はどこにあるのか、人通りや車の交通量はどうかを検討すること。 さらに、河川や幹線道路や線路等によって人の流れが遮断されることも留意する必要があります。
診療科目によって診療圏の範囲が異なります。
診療圏診断に関しては、関東エリアどの地域でも、無料にて診断をさせていただきます。 お気軽にお問い合わせください。
3病院・医院の建築設計
施主としてのドクターの思いを図面に盛込んでもらうことが重要です。
外観デザインの考え方
先生の意向が最重要課題になりますが、基本的には清潔感のあるソフトなイメージにします。また、高齢者のラインも視野に入れたバリアフリー使用も考慮しましょう。
内装設備の考え方
先生の趣味でまとめるのもいいですが、院内は先生・スタッフ・患者様の動線を最重視して、医療機器の配置・電気容量・ 補強工事なども考慮した設計が必要となります。
建築コストの考え方
コスト高にならないためには、設計段階で業者等と入念な打ち合わせをし、医院完成後の診療に支障をきたさないようにしましょう。
※ご希望により建設会社・設計士のご紹介をさせていただきます。
4資金調達・事業計画の策定
診療圏診断により、来患者数と収入を予測し必要経費を算出して開業から5年後までの収支・資金計画を策定します。
土地・建物の購入または賃貸の考え方
購入する場合には、初期投資が多額にかかりますが先生の自由設計ができます。 また、賃借の場合は、制約が多く長期的に見れば資産が自身のものにならないので割高であるが初期投資は少額で済みます。
人件費他・諸経費の考え方
人件費に関して、月額給与は地域の相場を踏まえて、また賞与や法定福利費(医師国保や雇用保険等の医院負担分)も加えて計画します。 諸経費は、開業当初に必要になる消耗備品・広告宣伝費・不動産購入にかかる税金等(取得税)も見込んでおく必要があります。
運転資金の確保
開業後2ヶ月は社会保険診療収入(窓口収入及び自費収入以外の収入)は入金されないため、最低、各月の人件費や 生活費の4~5ヶ月くらいは別途、事業資金を確保しておくべきでしょう。
開業の構想が決まりましたら、事業計画を策定し、資金調達・融資折衝を行います。
5医療機器の選定
医療機器を選定する際には、資金繰りを考慮して、高額な医療器を購入する必要性があるか、購入するならリースか現金決済か検討する必要があります。
また、医療機器を選定する際には、各医療機器メーカーから詳しい説明及びデモンストレーションをして頂いたうえで、導入を検討して下さい。
6人材採用(求人・面接)
人材採用については、優秀なスタッフ(看護師・歯科衛生士・歯科助士、医療事務等)を確保し、中長期的に育成していくことが重要です。
履歴書
履歴書をしっかりみて、その方の経歴や長所短所を把握し、記入漏れや誤字脱字がないか確認します。
医療現場の経験と内容
どんな医療現場や診療補助を経験してきたかを具体的にインタビューすることにより、医院のスタッフとして 適正かどうかを見極めます。
経営方針
診療の質を高めるために、診療方針を理解し明るく協力していただける人材を採用することが重要です。
スタッフの募集方法
1.公共職業安定所(ハローワーク)
最も一般的な募集方法。無料だが、看護師など専門職の採用は難しい。
2.求人誌・新聞広告・求人サイト
若い人を中心に効果はあるが、求人広告費は高い。求人サイトのご希望により求人広告及び求人サイトの業者もご紹介させていただきます。
3.人脈・縁故
縁故関係の場合は、その人の性格や能力があらかじめ分かっているので、失敗のリスクが少ない。
求人の手続き、及び面接にも同席いたします。採用の相談にものらせていただきます。
7広告の媒体・デザインの検討
広告の検討については、集患の為には、まず診療所の存在を知ってもらわなければいけないので、周辺への告知が必要不可欠です。
ご希望により、電柱広告や野立て看板の業者もご紹介させて頂きます。
8各種行政手続き
診療所開業前後に届け出が必要な各種の手続きは、具体的な内容と提出時期について、整理しておきましょう。
-
保健所
- 診療所開設届出書(個人開業の場合)
- 診療所検査申請書(有床の場合)
- X線装置設置届出書
- 診療所開設許可申請書(法人の場合)
- 麻薬管理者、使用者免許申請書
- 診療所管理医師設置許可申請書
-
税務署
- 個人事業開設届出書
- 所得税青色申告承認申請書
- 給与支払事務所開設届出書
- 源泉所得税納期特例の承認申請書
- 青色専従者給与に関する申請書
- たな卸資産の評価方法の届出書
- 減価償却資産の償却方法の届出書
-
関東信越厚生局
- 保険医登録申請書
- 保険医療機関指定申請書(個人の場合)
- 保険医療機関指定申請書(法人の場合)
- 各種基準申請書
-
労働基準監督署
-
市区町村
-
公共職業安定所
- 雇用保険適用事業所設置届書
- 雇用保険被保険者資格取得届書
-
労働基準局
-
社会保険事務所
-
都道府県税事務所
※各種届出書及び申請書は書類作成から提出までサポートさせて頂きます。
9診療所の開業
集患の成功の秘訣は費用対効果の高い宣伝広告費を使い、クリニックの認知度を高めること。そのためには内覧会が有効です。
内覧会
内覧会とは医院をその地域の一般の方に公開し、自由に院内の設備や院長、職員の人柄に触れてもらい、開業後の集患を目的として開催するものです。 看板や折込チラシ集患方法もありますが、患者さんは知らない医院に行くことに抵抗があります。 内覧会は地域の方々に医院を知ってもらう絶好の機会です。是非内覧会をご検討下さい。 内覧会の受付をはじめとするお手伝いもサポートさせていただきます。